自然保護助成基金創立20周年記念誌

創立20 周年にあたって

 有賀 祐勝(公益財団法人自然保護助成基金 理事長)

 本財団は、わが国および海外の自然環境の保全に資する活動の支援促進と、これらの活動の基礎となる調査研究の進展のために必要な助成等を行い、もって地球環境と生物多様性の保全に寄与することを目的としています。1993 年4月に財団法人自然保護助成基金として設立されましたが、法律改正に伴い2011 年12 月に公益財団法人自然保護助成基金として移行登記され、本年(2013 年)創立20 周年を迎えました。この間、本財団の事業は順調に発展し、我が国における自然保護助成団体として確固たる地歩を築いてきたものと自負しております。これもひとえに関係各位から本財団の運営や事業に対していただいたご指導ご支援の賜と深く感謝いたします。
 この20 年間、”PRO NATURA”(自然のために)をモットーに、自然保護に関する国内外の数多くの活動や研究を助成して参りました。助成テーマは著しく多岐にわたっており、自然保護問題全般に及ぶと共に、助成先は大学や研究機関の研究者チームをはじめ大小の市民団体やグループに及んでいます。これら助成先の皆さまは、それぞれ所期の目的にそった成果をあげて自然保護の推進に寄与されており、まことに喜ばしいことと思います。
 本財団の助成事業は、公募助成と直接助成の二本立てで実施しております。公募助成の一つであるプロ・ナトゥーラ・ファンドは、本財団創立の基となった私的助成団体PRO NATURA 発足以来の助成制度(当初は財団法人日本自然保護協会との共同事業、2012 年度から本財団の単独事業)であり、助成事業の根幹をなすもので広く国内外の研究者や自然保護団体・グループから多数の応募を受け、助成審査委員会の公正な審査を経て実施しております。これに加え、2005 年から公募助成として実施しているナショナル・トラスト活動助成制度(公益社団法人日本ナショナル・トラスト協会との共同事業)も順調に軌道に乗り、着実に成果をあげております。
 直接助成は、特に緊急を要する自然保護に関する課題について、重要な自然保護問題に取組んでいるグループなどから特別要請があった場合や、特段の要請がなくても本財団独自で緊急な取組みが必要と判断した場合に実施する助成で、後者は本財団によるいわば先行助成とも言えるものです。いずれの助成も貴重な成果をあげてきました。
 これまでに行った助成は、公募助成のプロ・ナトゥーラ・ファンド助成と直接助成を合せて638 件、総額およそ7 億2 千7 百万円、ナショナル・トラスト活動助成は8 件、総額およそ7千5 百万円(133 ha の土地取得助成)となりました。
 生物多様性の保全を含む自然環境の保全を推進する活動とその基礎となる調査研究は、今後もますます重要性を増すものと考えられます。引き続き本財団の助成がこれらの活動や調査研究の推進に役立ち、国内外の自然の保護に大きく貢献できることを心から強く願っております。
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ユーザー不明,
2014/05/24 21:55